「実質2,000円の負担で、日本各地の自治体から人気の特産品がもらえる」と、多くの人が利用しているふるさと納税。
ふるさと納税を上手く利用すると、冬になると何かと話題に上がり「美味しいのが食べたいなぁ……」と思う、冬の味覚の王様「かに」をお得に楽しむことができます。
以前までは、かにの種類に応じて摂れる地域が限定されていたり、漁期が一定の時期にしか無かったりすることで、ふるさと納税の特産品として「かに」を提供している自治体は限られていました。
※ズワイガニの解禁日は11月6日(富山より西の海域)。漁期は11月6日~日~翌年3月20日(オスガニの場合)。
関連リンク:いち早く食べたい!ズワイガニなど主要4種類のかに解禁日まとめ
今年は食べやすい「カニ脚」や「ポーション」を含め、特産品としてかにを用意する自治体は40以上と、以前よりも格段に手に入りやすくなっています。
制度改定で以前よりも簡単に手続き可能になったふるさと納税で、美味しいかにを是非とも取り寄せてみてはいかがでしょうか?
2015年のふるさと納税はココが変わった
2015年1月に閣議決定されたふるさと納税の制度改定により、ふるさと納税が更にお得に使いやすくなりました。
・実質2,000円負担は変わらず、寄附額の上限が2倍に
・5つの自治体までなら確定申告が不要
寄附額の上限が2倍にアップ
そもそも、ふるさと納税とは簡単に言うと「各自治体への寄付金制度」です。
寄付した翌年に、寄付金控除の適用下限金額「2,000円」を越える部分は、一定の上限まで所得税・個人住民税から全額が控除の対象になります。
例えば以前まで控除額が4万円だった人は、2015年は2倍の8万円を寄附しても、実質の負担金額は2,000円で変わりません。
控除対象になる金額以内(年収や家族構成によって異なる)に抑えれば、かなりお得な節税対策になりますね。
5つの自治体までなら確定申告が不要
2015年4月1日から寄附先が1年間に5つの自治体以下であれば、翌年2~3月の確定申告が不要になる「ワンストップ特例制度」が使えます。
対象になるのは下記の2点の条件を満たす人です。
- 2015年1月1日~3月31日までに、ふるさと納税をしていない。
- 確定申告をする必要がない会社員など。
2015年1月1日~3月31日にふるさと納税をしていたり、確定申告が必要な自営業者や高取得者などは、ワンストップ特例制度の対象外。以前と同じく確定申告を行ないます。
6回以上ふるさと納税を行なっても、寄附先が5つの自治体であれば、確定申告の必要がありません。
では、ふるさと納税でかにを提供している中でも、個人的に「これはスゴい!」と思った、おすすめ自治体をランキング形式で紹介します。宜しければ自治体選びの参考にしてみて下さい。
一口で「かに」と言っても、種類や量、金額、受取可能期間は様々。
ふるさと納税のまとめサイトも数多くあるので、色々と調べてみても面白いです。
1位:水揚げ量日本一!鳥取県境港市
紅ズワイガニと松葉ガニの水揚げ量日本一で知られる境港市(さかいみなとし)。
※松葉ガニとは日本海で育ち、山陰沖で水揚げされたズワイガニのブランドがにのこと。
数あるブランドがにの中でも松葉ガニは特に有名です。
その為、紅ズワイガニやズワイガニに関する特産品が「選び放題」と言わんばかりに、種類多く取り扱われています。
【寄付金額:10,000円】
・境港産紅ズワイ脚肉・爪肉セット
・浜茹で紅ずわいがに3枚入り
・境港産ボイル松葉がに1尾
・ボイルズワイガニ1㎏
・ずわいがに切り足(ボイル)
・紅ズワイガニ3点セット
……など
その中でも人気が高いのが「境港産ボイル松葉がに」と「浜茹で紅ずわいがに3枚入り」。
特産品でもらえる松葉ガニ1尾は足欠け(1~2本)の大中サイズ。
自宅に居ながら身がぎっしり入った上品な味わいの松葉ガニを、身からカニみそまで丸ごと味わえます。
家族が多い人や「ズワイガニ以外のカニも食べたい」という人は、「境港産ボイル紅ずわいがに3尾」がおすすめ。
独特の甘くてみずみずしいかに身や、濃厚なカニみそが詰まった紅ズワイガニが3尾もあるので、そのまま食べるだけではなく、様々な料理にも使えます。
配達可能日は各カニの解禁日から漁期までに限定されているので、旬な時期にふるさと納税を行なう必要があります。冷凍品では無いので、到着後2日以内に味わい尽くして下さい。
【条件】
・1万円以上を「魚と鬼太郎のまち境港ふるさと基金」に寄附。
・寄付金額が1万円以上3万円未満の場合は1点。3万円以上の場合は2点。
・1年度(4月~翌3月)ごとに一人1回。
【寄付金の使いみち】
・日本の渚100選に選ばれた「弓ヶ浜」、「中海」の自然景観、生活環境の保全。
・境港市の産業(水産業、農業、商工業、貿易)に関する事業。
・観光情報発信や「水木しげる記念館」リニューアルやイベント開催に関する事業。
・子育て支援、教育環境の充実に関する支援。
関連サイト:境港市ふるさと納税サイト
2位:大ボリュームが魅力!福岡県福智町
福岡県の中央部にある福智町(ふくちまち)。
元々は炭鉱の町で、伝統工芸の「上野焼(あがのやき)」で有名です。
内陸で海に面している訳ではありませんが、炭鉱の時代から鮮魚にはうるさい土地柄。
荷揚げからセリまで漁港さながらの光景が見られる「筑豊魚市場」より「ズワイガニ」や「タラバガニ」を存分に楽しめる特産品を用意しています。
ふるさと納税にポイント制度を導入しており(1万円で5,000ポイント。以降5,000円ごとに2,500ポイントがもらえる)、14,000円分のポイントで「ズワイガニ脚2kg」や「タラバ脚1kg」がもらえます。
とれたての鮮度のままボイル後、急速冷凍されているので、漁期に関係なく、ほぼ1年中美味しいかにを味わうことができます。
寄附は年度内に何度でも可能で、貯まったポイントは翌年度に繰越もできるので「今年と去年でポイントを積み立てて、豪華な特産品を受け取る」という使い方も◎。
【条件】
・5,000円以上の寄附で特産品がもらえる。
・寄附金額の半分の数字のポイントが付与される。
・寄附は年度内に何度でも可能。
・寄附するごとにポイントが貯まり、翌年度に繰越もできる。
【選べる使いみち】
・活力あるまちづくり事業
・住んでみたくなるまちづくり事業
・魅力ある人づくり事業
関連サイト:福智町ふるさと納税特設サイト
3位:毛がに漁獲高日本一!北海道枝幸町
毛がにの漁獲高日本一の枝幸町(えさしちょう)。
毎年7月に開催される「枝幸かにまつり」は、北海道外から多くの観光客で賑わいます。
枝幸町のふるさと納税の特産品で、やはり人気が高いのが、10,000円の寄附でもらえる「オホーツクの旨さ!毛ガニ(チルド)2尾」。
毛がにはクリーミーな「カニみそ」と独特な濃厚の味のかに身が特徴的。「かに身にカニみそを付けて食べる贅沢」が、存分に楽しめます。
ボイル済みの冷蔵毛がには、茹でたり解凍したりする手間なく、食べられるのも良いですね。その代わり、配送は3月中旬~4月下旬までの期間限定になっています。
他自治体の特産品でズワイガニや紅ズワイガニが終わった後でも大丈夫ですね。
賞味期間は冷蔵5日。届いたら早め早めに味わい尽くしましょう。
具体的なお届けの日時指定はできませんが、長期不在の予定や配達曜日に希望があれば要望欄に記入しておくと、対応してくれます。
【条件】
・「枝幸町ふるさと未来応援基金」に積立。
・1回10,000円以上を寄付した人が対象。
・お礼の品コースの合計金額が、寄附金額の範囲内ならば、お礼の品より最大5品までの組み合わせが可能。
【選べる使いみち】
・まちづくり応援事業
・子育て、教育応援事業
・福祉、医療応援事業
関連サイト:ふるさと情報 – 枝幸町ホームページ
いかがでしたか?
ふるさと納税の制度改定や、多くの人が利用するようになったことで、各地の自治体が特産品に力を入れるようになりました。
「カニ」もその中の一つ。
例年と比較しても、かなりの自治体がカニを特産品として用意しています。
密輸対策の強化でロシアからのカニ(特にタラバガニとズワイガニ)の輸入が大幅に下がったり、日本でとれるカニ資源が減少したりした影響で、今年のカニの値段は全体的に高くなっています。
※実際に去年までは、カニ食べ放題を実施していたお店が今年は食べ放題を行なっていなかったり、1人あたりの料金が500~1,000円ほど値上がりしています。
その為、実質負担金額が2,000円で、各地方名産のカニが手に入るのは、ものすごくお得。
今まで確定申告が面倒で、ふるさと納税を考えていなかった人でも、5つの自治体までの寄附であれば、確定申告が不要なので、かなり利用しやすくなりました。
今年の冬は、ふるさと納税で美味しいかにを取り寄せてみてはいかがでしょうか?
色々と調べてみると「この地域でも、かにが有名なのか」と新たな発見もあったりして、ふるさと納税だけではなく、実際にカニ食べ旅行に行く切っ掛けになるかもしれませんね。