「カニの殻をむいていると手がかゆくなる」「食べるのは平気だけど、調理前の殻に触ると手がかゆい」という人は少なくないようです。 かゆみの有無は人それぞれで「今まで一度も手がかゆくなった時がない」と答える人もいます。 なぜ、 … “もしかしてアレルギー?かにを食べると手がかゆくなる理由とは” の続きを読む
「カニの殻をむいていると手がかゆくなる」「食べるのは平気だけど、調理前の殻に触ると手がかゆい」という人は少なくないようです。
かゆみの有無は人それぞれで「今まで一度も手がかゆくなった時がない」と答える人もいます。
なぜ、カニを食べると手がかゆくなる人がいるのでしょうか。
考えられる理由をまとめてみました。
かにで手がかゆくなる理由
- カニの塩分に刺激された
- 仮性アレルゲンに反応した
- 甲殻類アレルギーの可能性
カニの塩分に刺激された
皮膚が弱いデリケートな部分に塩分が付き、皮膚が刺激されたことで、かゆみが起きる場合があります。
カニの殻をむいている時に、塩分が多く含まれているカニ汁に触れることで、手がかゆくなった可能性があります。
カニの塩分に反応してかゆくなるのは、特に皮膚が弱い子どもが多いです。
かゆい部分を引っかくことで、湿疹が出ることもあります。
手を洗ったりお風呂へ入ったりした後に、かゆみが消える場合は、アレルギーなどの可能性は低いです。
仮性アレルゲンに反応した
魚や甲殻類に含まれるトリメチルアミンオキサイドは、旨味成分の一つですが、仮性アレルゲンとして人体にアレルギー反応を引き起こす科学物質でもあります。
カニ、エビの他に、イカ、タコ、カレイ、タラ、スズキ、ハマグリなどに含まれます。
仮性アレルゲンとは、アレルギー症状によく似た症状を誘発する物質のこと。
食物アレルギーは食べ物に含まれるタンパク質が原因ですが、仮性アレルギーはタンパク質以外の化学物質(仮性アレルゲン)が原因なので「仮性」が付きます。
仮性アレルゲンを含む食品を手で直接触ると、かゆみが出ることがあります。
野菜のゆで汁が手にかかった時、手がピリピリとかゆくなるのは、野菜に含まれる仮性アレルゲンに反応したと考えられます。それがカニで起こったという訳です。
カニの殻をむく時は手袋をする、直接カニに触らないようにするなどの対策を取れば、手がかゆくなる心配はありません。
仮性アレルゲンは少量や体調、獲れる時期によって症状が出なかったり、加熱すると仮性アレルゲンの力が失われたりします。
「以前はカニの殻をむいているとかゆかったのに、今回はかゆくない」「カニだけの身を食べる分には何ともない」という場合は、仮性アレルゲンの可能性があります。
甲殻類アレルギーの可能性
食物アレルギーの一つ、甲殻類アレルギーには「手や口がかゆくなる」という症状があります。
【甲殻類アレルギーの症状】
- 口や手がかゆくなる
- 唇のしびれ
- 身体に蕁麻疹(じんましん)が出る
- 喘息や気管支喘息などの症状で呼吸困難になる
- 胃痛、頭痛
- 腹痛、下痢
- 嘔吐
食べた後、長期間強い症状が出る場合は、仮性アレルギーではなく甲殻類アレルギーの場合があります。
カニの場合だと「カニの殻を剥いている時は手がかゆくなる。食後は蕁麻疹が出たり、腹痛で下痢をしたりする」という時は、甲殻類アレルギーの可能性が高いです。
甲殻類アレルギーの原因は「トロポミオシン」と呼ばれるタンパク質が主です。
カニの他、エビにも含まれています。
甲殻類アレルギーは大人になって発症する場合が多いので「昔は痒くならなかった」という人でも発症することもあります。
ただしカニアレルギーでも「かゆくなるだけで、発疹などの症状は出ない」と言う人もいます。
また腹痛や下痢や嘔吐の症状だけだと食物アレルギーではなく「食べたカニが傷んでいて食中毒を起こした」という可能性も否定できません。
最後に
手がかゆい、カニを食べた後の症状だけでは、仮性アレルギーか食物アレルギーまたは食中毒かどうかは、自分では見極めが難しい所です。
自分が甲殻類(カニ)アレルギーかどうか知りたい時は、病院の内科やアレルギー科、皮膚科で食物アレルギー検査を受けてみましょう。費用は約5,000円前後です。
血液検査や皮膚検査で判別が可能で、検査結果が「陽性」ならば、かにや甲殻類に関してアレルギーがあることが分かります。
「カニの殻をむくと手がかゆい」「カニを食べた後は体調が悪い」という人は、何らかのカニに対する症状が出ている訳なので、なるべくカニを控えた方が安全です。